一級建築士製図試験とは
建築士制度
ここでは一級建築士製図試験制度についてご案内いたします。
もともと建築士制度自体は、
「建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、
もつて建築物の質の向上に寄与させること」を目的として制度化されました。
実際は、戦後の高度成長期といわれた頃に、非常に足りなくなる建築技術者の量と質を確保するために設けられた制度だと考えていただければよいでしょう。
その中で最高位の資格が一級建築士となります。
この資格を取得するためには、1次試験となる学科試験、2次実技試験として製図試験に合格する必要があります。
1次試験は、4択のマークシート試験なので、ある程度暗記力勝負となるのですが、
製図試験は6時間半で計画案をまとめるという「計画力」と「作図力」が不可欠となります。
ところが建築に携わる職業の方で、実際にそのような計画案をまとめる仕事をされている方は
1割にも満たないわけで、ほとんどの方がその経験を持っていないわけです。
ほとんどの方がその経験を持っていないけれども、建築士の最高位として必要な技術として
定めているのが、この製図試験なんです。
考えてみれば不思議な試験だとは思いませんか? ということにJAEICも気がついたのか、
平成21年7月1日に試験制度の変更点を具体的に明示しました。
◆資格そのものについて→JAEIC:一級建築士試験に関する情報
◆新製図試験制度について→建築士試験の平成21年からの変更内容について
一級建築士受験資格要件
受験資格要件については、平成21年度より厳格化されており、下記のような要件を満たす必要があります。
通常の受験体制とその背景
■資格学校に行かねばならない?背景
ほとんどの受験生がご存じの通り、建築士受験業界には2つの大組織で寡占されています。
建築士受験をするのであれば、これらの資格学校に通う必要があたかもあるがのごとくです。
どうしてこんな事になってしまっているのでしょうか。
元々、建築士試験は、建築士足りうる力を持った社会人が受験するモノでした。
「力もないのに資格を取っても意味はない」という時代があったわけです。
ところが、不景気になったり、就業形態が流動的になるに従い、力があるのは当たり前、
その上で資格を持っておいた方が就職転職に有利、という状況が生まれてきます。
それに対して「建築士受験産業」化が始まり、建築士を取得するための力がないとしても、
試験用の勉強をすることで合格させることを目的とした資格学校が生まれてきました。
試験制度がそのような利用のされ方をする以上、そこには社会的要請としての受験ノウハウ
があり、それはビジネスになるのが世の中の道理というものです。
■一生懸命通っても合格できないしくみとなってしまった矛盾
そこで需要と供給が始まり、資格学校に行くと合格しやすい時期が続きました。
ところがその一方で、試験制度は段々難しくなっていくのが世の常であり、
ついには、資格学校に行っても合格できないような現在の状況が生まれているわけです。
製図試験において8割以上の受験生が資格学校に通っており、
そのうち4割程度しか合格しないわけですから大体半分以上は不合格となります。
資格学校に行けば合格ラインに達するのであれば、50万円でも払えるかもしれません。
しかし、実際は、資格学校に行っても、半分以上は不合格になっていることに
皆さんは疑問を持たないのでしょうか?
■試験作成サイドが望んでいる建築士像がわかりますか?
試験作成サイドが望んでいる建築士像は、国民の生命と財産を守れる最低限度の力を
もった人間であるということです。
そのための指標は恐らく2点。
1)指示されていることから構成を組み立てられる力
2)悪条件であったとしても状況判断ができる力
です。
h20までは、指示されていることをそのまま下僕のように実行する力が求められて
いましたが、h21の試験内容の変更によって、その点は少し変わりつつあります。
課題が解ける、作図ができる、という能力自体は上記の2点に包含されます。
資格学校であっても、1)を教えるのは非常に難しいでしょう。
恐らく、徹底的に暗記し、覚えるように学習させる可能性が高い。
そのように学習すると、実は2)の能力は衰えます。
そう、がんばればがんばるほど、合格から遠のいてしまうわけです。
状況判断せずに暗記しようとする。 それは製図試験においては自殺行為です。
暗記タイプ、ステレオタイプの人材は学科試験が通ればそれで十分合格なんです。
製図試験に求められているこれからの建築士の資質は、
構成能力であり、状況判断能力なのです。
実務経験をお持ちの方は、それが設計業務でないにしても、1)2)の判断は
常に行いながら仕事をしているはずです。
ですから、その普段の能力を製図試験向きにちょっと組み立て直すだけでいいん
ですが、狂気の沙汰の受験業界においてそんなことはタブーになっており、
資格学校の言うとおりにひたすら学習研鑽することを強いるわけです。
それで実務経験が活かされず、2)の能力も発揮できず、1)に特化した暗記型学習が
やがて、潜在的に持っていた2)の状況判断能力自体もそぎ落としてしまうのです。
■こういった状況分析の上で、あなたが今すべきこととは?
再度繰り返しますが、この試験で必要な力は、
1)指示されていることから構成を組み立てられる力
2)悪条件であったとしても状況判断ができる力
であり、それを「製図試験」という実技試験形式を使って、問うているわけです。
1)を徹底的に学習しても暗記型である以上は深まらないんです。
その勉強は1年で十分です。製図試験で2回目以降、
学習研鑽すべきレベルだけで言えば、資格学校に何十万円も払って、
行く必要はもうないでしょう。
行くだけダメになる可能性すらあるのですから。
ではどうやって自分自身の試験攻略方法を積み上げていくべきなのでしょうか?
◆資格学校とのつきあい方、使い方
2010年06月01日






